ローカルパックとは地域名などを含めてキーワード検索された際、検索結果の最上部に表示される店舗情報のことです。これに表示されると高い集客効果が見込めるため、Webマーケティングでは重要な指標となっています。
そこで今回はローカルパックとは何か、その種類やクリック率、表示させるコツなどについて詳しく紹介します。
MEO対策会社
ローカルパックとは?
ローカルパックとは、Googleでサービス名(飲食店・医療施設など)を検索した際、そのキーワードや場所に応じて表示される情報リストのことです。Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)と呼ばれる、アカウントのようなものに登録された店舗やサービスの名前・住所・電話番号、口コミ評価などが表示されます。
ユーザーが付近の店舗や施設の情報を求める際に使われることが多く「地域名+サービス名」、例えば画像(「高田馬場 ラーメン」)のような検索をされる際に表示されます。店舗や施設側から見れば、ここに表示されることで集客率アップが期待できるためMEO対策が必要となってきます。
MEO(ローカルSEO)とは
MEOとは、Google Mapの検索結果で上位表示させるための対策のことです。後程紹介しますが、ローカルパックは基本的に上位3店舗の情報が掲載されるため、MEOはローカルパックに自社や自店舗の情報を表示させるために行う対策と言えるでしょう。
またMEOは地域名と一緒に検索されることから別名「ローカル検索」「ローカルSEO」とも呼ばれています。
ローカルパックのクリック率
画像を見てわかるように、ローカルパックは写真やMapなどと一緒に大きなボタンのような形で表示されます。そのため検索結果を見た人の目を引きやすく、通常の検索結果よりも多くクリックされることが期待できます。
実際、SEOツールなどを提供しているアメリカ企業の「Moz(モズ)」が調査したところによれば、検索結果にローカルパックが表示された場合のクリック率は33%、つまり3人に1人はクリックすることが分かっています。通常の検索結果におけるクリック率が1位約14%、2位約8%、3位約5%であることを考えれば、非常に高い数値です。
ローカルパックの種類
ローカルパックにはいくつかの種類があり、それぞれに特徴が異なります。主な種類は以下の通りです。
- 通常のローカルパック…最も多い形、情報が多い
- ローカルスナックパック…写真あり、情報はやや少なめ
- ローカルABCパック…場所をABCで表示、☆表示無し
- ローカルファインダー…3つ以外も含めた店舗情報のリスト
では次の項目で詳しく見ていきましょう。
通常のローカルパック
もっともポピュラーな形で、「地名+サービス名」で上位3店舗が表示されます。ローカルパックは大半がこの形であり、「ローカルパック3」とも呼ばれています。掲載される情報は以下の通りです。
- 店舗名
- 口コミの平均評価・口コミ数
- 業種
- 住所
- 電話番号
- 営業時間
- オンライン予約
- 公式サイトへのリンク など
ローカルスナックパック
飲食店や美術館、動物園などの娯楽、サービスなどカテゴリーで検索される際に表示されるローカルパックです。通常のローカルパックと違い画像やサービスの内容、口コミの一部などが表示されることから、どのような店舗かをイメージしやすいことが特徴。
また表示される文字情報は少なく、電話番号や公式サイトのリンクは表示されないため、これらの情報については直接店舗をクリックするか、「すべて表示」で確認してもらわなければなりません。掲載される情報は以下の通りです。
- 店舗名
- 口コミの平均評価・口コミ数
- ジャンル
- 住所
- 営業時間 など
ローカルABCパック
ローカルABCパックはブランド名や、コンビニ、郵便局、銀行、消防署などのジャンル名を検索した際に表示されるローカルパックです。それぞれの店舗はA、B、Cで表示され、評価に左右されにくいことから口コミや評価数は表示されません。
掲載される情報は以下の通りです。
- 店舗名
- ジャンル
- 住所
- 電話番号
- 営業時間
- 公式サイトのリンク など
ローカルファインダー
ローカルパックの下にある「すべて表示」をクリックした際、画像のように表示される店舗情報の一覧のことです。ローカルファインダーでは上位3店舗以上の情報も見られますが、ユーザーの閲覧数はかなり低くなります。
そのため集客効果を上げるには、「ローカルパック3(上位3店舗)」に表示されることが重要となります。
ローカルパックのメリット
ローカルパックのメリットとしては、以下のものが挙げられます。
- 店舗への高い集客が見込める
- 無料で掲載できる
- 取り組みやすい
前述したように、ローカルパックはクリック率が高く、店舗に来るきっかけづくりができます。ユーザーは検索結果をすべて確認することは少なく、興味のある店を見つければそのまま来店することも多いため集客に繋がるでしょう。
またローカルパックに表示させるためにはMEO対策が必要ですが、これらの対策も含めて無料で行うことが可能です。後程紹介しますが、この対策自体も難しいものではないため、気軽に取り組めるでしょう。
ローカルパックを決める3つの要因
対策の前にまず前提としてローカルパックを決める3つの要因について説明します。3つの要因は以下の通りで、これらを総合的に評価してGoogleが順位まで決定しています。
- 関連度
- 知名度
- 距離
特に上2つは次の「ローカルパックに表示させるためのポイント(MEO対策)」に大きく関わってくるためしっかりチェックしましょう。
関連度
関連度は検索されたキーワードとGoogleビジネスプロフィールの情報にどれだけ関連性があるを示す指標です。Googleビジネスプロフィールを詳細な情報まで充実させ、キーワードとの関連性を高めていくことが重要。
実際には情報の中に検索されそうなキーワードを盛り込むなどの対策を行っていきます。こちらのやり方については後程詳しく紹介します。
知名度
知名度は文字通り、自身のビジネスがどの程度世間に知られているかを確認するための指標です。これはWeb上はもちろん、オフラインでの知名度も含めた総合的なものです。実際有名なブランドやホテルなどは、検索結果の上位に表示されやすくなっています。
Googleプロフィールだけでは対策が難しいため、口コミや他サイトからの情報発信などを活用していきます。
距離
距離はキーワードで指定された場所から、検索結果の店舗住所までどれだけ近いかを確認する指標です。キーワードに地域名が入っていない場合は、ユーザーの位置情報をもとに距離を計算して検索結果に反映します。
ただし距離は店側からコントールできないため、正しい住所を掲載する以外に対策はありません。しかし影響力は低く、検索地点から大きく離れるとやや上位表示されにくい程度であるため、そこまで問題はないでしょう。
Googleビジネスプロフィール(Googleマイビジネス)へ登録
前述したように、ローカルパックにはGoogleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)に登録された店舗情報が掲載されます。そのため、まだGoogleビジネスプロフィールを始めていない場合はすぐに登録を行ってください。
Googleビジネスプロフィールは無料かつ誰でも利用でき、Googleアカウントがあれば新たにアカウントを作成する必要もありません。登録の手順はざっくりと以下の通りです。
- 店舗名の入力
- カテゴリ選択
- 実在する店舗・オフィスの有無
- 住所入力・マップ上での指定
- 連絡先・公式サイト等の登録
- オーナー確認
これらは後から変更することや、後から確認することなども可能であるため、気軽に登録を行ってください。
ローカルパックに表示させるためのポイント(MEO対策)
上の画像はMEOツールなどを提供しているWhitesparkが調査したデータです。前述したように、ローカルパックに表示されるには関連性・知名度・距離の3つの要素が関わっていますが、これを更に細分化し、Googleが何をどの程度重要視しているかを示すグラフです。
これを日本語に直すと以下のようになります。
- 36% Googleマイビジネス(Googleビジネスプロフィール)
- 17% レビュー(口コミ)
- 16% オンページ(サイトの作り込み)
- 13% リンク
- 7% ビヘイビオラル(検索ユーザーの行動)
- 7% サイテーション(他サイトからの紹介)
- 4% パーソナライゼーション
これらの要素を先ほどの3つの要素にまとめると関連性(Googleマイビジネス・オンページ・ビヘイビオラル)は合計59%、知名度(レビュー、リンク、サイテーション)は合計37%、距離(パーソナライゼーション)は4%となっており、関連性と知名度がどれだけ重要かがわかります。
パーソナライゼーションは、Googleがユーザーの好みに合わせて検索結果をカスタマイズすることを意味します。その材料には検索した地理情報や位置情報のほかにも、検索履歴から見える嗜好や、使用しているデバイスなども含まれていることから、「距離」の要素はもっと低いと考えられるでしょう。
では次の項目でグラフの重要度順に、それぞれの対策について紹介します。なおパーソナライゼーションは重要度も低く、対策ができないことから今回は除外しました。
プロフィールを充実させる
まずはGoogleビジネスプロフィールを充実させ、関連性を高めます。Googleビジネスプロフィールは基本情報入力のほかにも、投稿、メニュー、写真などさまざまな項目があります。もちろんすべてを埋める必要はありませんが、すでにローカルパック入りしている店舗などを参考に、詳細な情報まで埋めていくなど、できる限り充実させていきましょう。
この時自身のビジネスと一緒に検索されそうなキーワードを盛り込めばさらに関連性を高め上位表示させることができます。またGoogleビジネスプロフィールの管理画面の左サイドメニューにある「サービス」という項目を活用するのもおすすめ。
この項目ではカテゴリを選択する感覚でキーワードが複数登録できるため、例えば「MEO コンサルティング」でローカルパックに表示させたいのであれば、「コンサルティング」というキーワードを追加すれば、上位表示させやすくなります。
口コミを集める
レビュー(口コミ)はGoogleビジネスプロフィールに投稿できる口コミのことで、この口コミでいい評価を得ることがローカルパックへの表示に繋がります。接客時に直接お願いするか、リンクを作成して共有するなどして口コミ投稿を増やしましょう。
Googleでは短縮URL生成サービスを提供しており、管理画面左サイドメニューの「ホーム」→「クチコミを増やす」から短縮URLがコピーできます。メールやSMSなどに貼るか、短縮URLをQRコードにして店内のポップとして表示するなどハードルを下げ、ユーザーが投稿しやすくなる工夫を行ってください。
また投稿された口コミには必ず返信することも大切。丁寧に返信を行えば顧客は好印象を持ち、「また行きたい」という気持ちを持ってもらえます。もし悪い口コミが投稿された場合でも、誠実な内容の返信を行えば悪いイメージも定着しにくくなるでしょう。
自社サイトをしっかり作りこむ
これはオンページと、ビヘイビオラルへの対策です。オンページはサイトの内部要素を表す言葉で、ビヘイビオラルはサイトに来たユーザーが、そのサイト内でどの程度行動しているかを示す指標となっています。
GoogleはGoogleビジネスプロフィールに関連づけられた公式サイトの内部などもチェックしているため、正しく最新の情報を定期的に更新することが重要。またサイト内でのユーザー行動を促すため、コンテンツ(記事)の数を増やしサイト内を回遊してもらえるようにします。
またコンテンツ(記事)を増やす場合はSEO対策を行うのもおすすめ。SEO対策はMEO対策との相乗効果があるため、ローカルパックへも表示されやすくなるでしょう。
リンクの貼り付けを意識する
公式サイトのリンクを、他サイト・アプリへ貼ってもらうと、それだけ知名度が高いと評価され順位が上がります。Googleビジネスプロフィールと連動している地図やSNSアプリはもちろん、信頼性が高く権威が高いWebサイトへリンクを貼ってください。
例えば飲食店であれば「食べログ」に公式サイトのリンクを貼る、グルメサイトで紹介された記事の最後にリンクを貼ってもらうなどが効果的です。
他サイトに自社を紹介してもらう
これはサイテーションの対策です。サイテーションとは他サイトやSNSでどの程度、自身の店舗やビジネスについて紹介されているかを示す指標であり、これが多いほど知名度が高いと判断されます。この時重要なのがNAP情報を一致させることです。
NAP情報とは店舗名(Name)・住所(Adress)・電話番号(Phone)情報のことで、Googleビジネスプロフィールに登録された情報と一致する情報をサイテーションとして認識します。しかしこれは半角と全角が一致しないだけでも別情報と認識されてしまいます。
そのため自社サイトの情報はもちろん、既に他サイトなどで紹介されている場合も、自社情報が正確に記載されているかチェックしましょう。その他サイテーションを獲得する方法については、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひこちらも参考にしてください。
まとめ
今回はローカルパックとは何か、その種類やメリット、ローカルパックへ表示されるためのポイントについて紹介しました。ローカルパックに表示されれば高い集客効果が見込めるため、ぜひMEOに取り組んでください。
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