美容室・美容院はその地域性の高さからMEOとの相性がよく、高い集客効果が期待できます。そこで今回は、美容室・美容院の具体的なMEO対策の方法や、注意点などについて詳しく紹介します。
MEO対策会社
そもそもMEOとは?
MEOは「Map Engine Optimization」の略で、日本語では「マップエンジン最適化」といった意味の言葉になります。GoogleやGooleマップで「地域名+業種(サービス)」が検索された際、検索結果に自社の店舗情報を上の画像のような形で上位表示させるための施策のことです。
美容室など店舗を構えて商品やサービスを提供するビジネスにとって、Webマーケティングの重要な施策の1つであり、高い集客効果が期待できます。なお、MEO対策はGoogleビジネスプロフィールに店舗情報を登録しなければならないため、まだ登録していない方は次の記事から登録を行ってください。
美容室・美容院がMEO対策を行うべき理由
美容室・美容院がMEO対策を行うべき理由としては、以下のものが挙げられます。
- 実際の来店に繋がりやすい
- 無料で実施できる
- Googleそのもののユーザー数も多い
- 口コミを増やせる
- 直接予約もできる
では次の項目で詳しく見ていきましょう。
実際の来店に繋がりやすい
「地域名+業種(サービス)」で検索され、検索結果に表示された店舗は実際の来店に繋がりやすくなります。これはたとえば「世田谷区 美容室」と検索された場合、その人は自宅や会社があるのが世田谷区で、新しく通うための美容室を探している、と推察できます。
そのため検索結果に表示された店舗の情報を確認し、良さそうな店であれば実際の来店に繋がる可能性は高いと考えられます。このように、MEOは来店率の高いユーザーに対して的確にアプローチが行えるのです。
美容室・美容院は場所との関連性が強い
美容室・美容院は基本的に2~3か月に1度通うことが前提であるため、立地や通いやすさも店を選ぶ重要なポイントです。よほどカットやヘアケアにこだわっている人でなければ、あまり自宅や会社などから遠い場所の美容室は選びません。
そのため美容室は、地域名を絡めて検索されることが多く、地域名で上位表示を狙うMEO対策とは非常に相性がいいと言えるでしょう。
無料で実施できる
前述したGoogleビジネスプロフィールの登録・管理は完全無料で、誰でも利用できます。また後述する具体的なMEO対策の方法に関しても、基本的には無料です。そのためまだ開業したばかり、もしくは集客に使える予算が無い方でも気軽に取り組めます。
また店だけでGoogleビジネスプロフィールの管理が難しい場合は、代行企業に依頼することも可能です。その費用も相場は2~3万円とほかの施策に比べても安いため、少ない費用で高い集客効果が期待できます。
Googleそのもののユーザー数も多い
ウェブ解析会社「スタットカウンター」の調査※によれば、日本における2022年10月時点の検索エンジンシェア率はGoogleが75.96%で第1位。第2位であるYahoo!が15.05%であることを考えると、ほぼ独占状態です。
つまりGoogle自体で大きな集客力やブランド力があり、Googleの検索結果で上位表示を達成できれば、店舗への集客も期待できます。
※:StatCounter Global Stats「Search Engine Market Share Japan Oct 2021 – Oct 2022」
口コミを増やせる
Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)は口コミ投稿機能があり、これを活用することで来店が促進できます。株式会社エフェクチュアルが2021年に発表した調査結果※によれば、美容室・美容院で口コミ・レビューの点数が3点未満だった場合に来店をやめようと思う人は65%にも及びます。
これはレビューの点数は気にしないと回答した23.9%の約3倍の数値であり、ユーザーが口コミをどれだけ重要視しているかがわかるでしょう。そのためGoogleの口コミを管理し、集めることで集客効果の向上にも期待できます。
※株式会社エフェクチュアル「【2021年版 定点調査】口コミ・レビューはどのサービスを参考にする? 行くのをやめる点数、参考にするサービスなど、医療、飲食、理・美容室、リラクゼーション、不動産の5業種を徹底調査!」
直接予約もできる
Googleの検索結果に表示できる店舗情報は、店名や住所だけではありません。電話ボタンや予約ボタンが設置でき、直接電話や来店予約が行えます。
これにより、ユーザーはGoogleやGoogleマップの検索でいいお店が見つけられて「行きたい」「気になる」などと思った場合にすぐにアクションに移せることから、機会損失が防げるでしょう。
MEO対策とポータルサイトとの比較
MEOと同じように店舗情報や口コミを掲載し、地域ごとの検索ができるものとしてポータルサイトが挙げられます。ではMEO対策とポータルサイトではどちらがいいのか、美容系ポータルサイトの最大手「ホットペッパービューティー」と比較してみましょう。
まず掲載料金ですが、ホットペッパービューティーは地域や掲載する誌面・画面の大きさで料金が変わることから、相場出せませんが、最低掲出料金は25,000円です。しかし最低料金プランでは掲載されるサイズが非常に小さく、特集記事などにも掲載されないため、よりお金を出している美容室に埋もれて集客に繋がりにくくなるでしょう。
とはいえ目立つように大きなサイズにすると、非常に高額になると予想されます。基本料金が無料であるMEOと比べると、いずれにせよ高額と言わざるを得ません。
またGoogleの検索結果を見てみると、通常の検索結果で表示されるホットペッパービューティーよりも、MEOの店舗情報の方が上に表示されています。さらにMEOでは、基本的に上位3店舗のみの表示になるため、上位表示されれば店舗を大きく目立たせられます。
競合となるのはごく近くの美容室のみであるため、競争率もそこまで高くありません。以上のことから、費用、注目度、競争率の面から見てもMEOの方が少ない費用で効果を出しやすいと言えるでしょう。
美容室・美容院の具体的なMEO対策方法
美容室・美容院で行う具体的なMEO対策としては、主に次の方法が挙げられます。
- キーワード選定を行う
- ビジネス説明文を登録する
- メニュー・商品情報を登録する
- 投稿は定期的に行う
- 口コミの数を増やし返信も行う
- 写真を掲載する
- 集まったデータの確認・分析を行う
では次の項目で詳しく見ていきましょう。
キーワード選定を行う
まずは検索キーワードの中から、自社の美容室で上位表示を狙うためのキーワード選定を行います。ベースとなるは「地域名+美容室or美容院」ですが、これでは競合する美容室の数が増えて、上位表示を狙いにくくなります。
たとえば地域名でも「港区」ではなく「北青山」と地域の範囲を狭めると競合を減らし、上位表示を狙いやすくしましょう。また「港区 美容室 ヘアカラー」「港区 美容室 ヘアケア」など、メニューを絞り込むのもおすすめ。
まずは自社の美容室がほかの競合の美容室比べてどこが優れているか、またアピールしたいポイントなどを考えながらキーワードを選定してください。この時無料でキーワードの月間検索数や競合数が調べられる「Googleキーワードプランナー」を使うとニーズの大きなキーワードが調べられます。
ビジネス説明文を登録する
「ビジネス説明文」とは、画像のように自社の店舗がどのようなサービスを提供し、どのようなポイントに優れているかを紹介するための項目です。店舗情報としては優先度の低い項目ですが、美容室に行くことを検討しているユーザーにとっては、重要な情報源です。
また説明文の中に先ほど選定したキーワードを盛り込むと、検索結果で上位表示されやすくなるので、しっかり書くのがおすすめ。詳しい書き方や登録方法は次の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
メニュー・商品情報を登録する
Googleビジネスプロフィールにある「メニュー・商品情報」に提供しているメニューを記載します。この時先ほど選定したキーワードを盛り込むことで、上位表示を狙いながら他店との差別化が図れます。
またメニューは詳細な説明や料金(主な価格帯)を提示してください。ユーザーは本当に通っても大丈夫な店かどうかを調べているため、多くの情報を載せることで不安を解消しましょう。メニューには写真も添付できるため、実際の様子を写した写真や雰囲気の伝わるおしゃれな写真をイメージとしてつけます。
可能であれば、スタイリストの写真や紹介などを掲載するのもおすすめです。
投稿は定期的に行う
Googleでは、有益な情報をユーザーに提供する企業を優先する傾向があります。そのため投稿機能を活用し、常に最新情報を提供している企業は検索結果でも上位表示されやすくなります。
また投稿機能ではいくつか種類があり、キャンペーン用の投稿や、商品追加用の投稿などが可能です。特にキャンペーン情報などは集客率も上げられるため、積極的に活用していきましょう。投稿の詳しい情報や投稿の方法は次の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
口コミに返信し数を増やす
前述したように、口コミの数や評価はユーザーが来店する美容室を決める大きな要因です。そのため口コミはなるべく質のいいものを増やしていきましょう。もっとも簡単なのは、口コミに返信することです。
返信がされれば投稿した人も喜び、ほかの人には自分も返信してもらえるかもしれないと投稿を促せます。また評価の悪い口コミにも真摯に対応する姿勢を見せることで、店としての信用性が高められ、悪質な投稿の抑制にもなります。
なおGoogleでは口コミの自作自演や投稿による報酬の支払いを禁止しているため、集め方には十分注意しましょう。そのほか口コミの増やし方などは以下の記事で紹介していますので、こちらも参考にしてください。
写真を掲載する
実際にどのような美容室なのかを視覚的に伝えられる写真の掲載も重要です。店の外観はもちろん、店の中の写真や接客をしている様子があれば、どんな店かイメージしやすくなり、来店を促せます。
またヘアスタイリングの写真やビフォーアフターの写真・動画なども掲載できれば、店としての技術力やトレンドに対する嗅覚などもアピールできるでしょう。ただし、過度な加工はGoogleのガイドラインに違反するため、注意が必要です。
以下の記事では写真の登録方法を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
Googleから予約できるようにする
Googleビジネスプロフィールで予約システムと連携を行うと、上の画像のように「予約ボタン」が現れ、サイトへの移動などを省いてスピーディーに予約ができ、機会損失が防げるのでおすすめです。方法としては「予約リンクの設定」と「(Googleで予約)機能を利用」の2種類があります。
「予約リンクの設定」は名前の通り、自社サイトなどで利用している予約受付フォームに飛ぶリンクを貼り付け、予約に誘導する方法です。一方「(Googleで予約)機能を利用」はGoogleと提携するプロバイダの業者経由で予約システムを導入し、Googleビジネスプロフィール上で予約管理ができる方法です。
Googleビジネスプロフィール左メニューの「予約」から複数あるプロバイダを選択し契約を行うことで、予約ができます。「予約リンクの設定」と違い別のサイトに飛ぶ手間が省けるため、利便性を高めたいのであればプロバイダ契約を検討しましょう。
集まったデータの確認・分析を行う
Googleビジネスプロフィールでは、店舗情報をチェックしたユーザーがどのような行動をとったかを数値として記録・分析できます。分析できる項目は、店舗名が検索された回数や、店舗情報をどのような経路で発見したか、店舗までの経路が表示された回数などです。
これらの数値は定期的にチェックすることで、どのようなMEO対策がどの程度効果を発揮したかが分かりやすくなります。実践と結果の確認、分析を繰り返すことでより集客力を高めていけるでしょう。各項目のデータの見方や、活用方法は以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
MEO対策を成功させるためのポイント
MEO対策を成功させるためのポイントとしては、以下の3つが挙げられます。
NAP情報を統一する
NAP情報とは、「会社名(Name)・住所(Address)・電話番号(Phone)」を総称した言葉です。Googleでは、Googleビジネスプロフィールに登録されたこれらの情報が、ネット上でどの程度言及、紹介されているかを確認しています。
言及の回数が多ければ知名度が高いと判断され、上位表示されやすくなります。これはたとえ自社サイトの情報でも調査対象になるため、半角・全角も含めて完全に一致させることが大切です。
またポータルサイトに店舗情報を掲載している場合や、別のサイトでインタビューなどを受けたことがある場合にも、NAP情報が正しく記載されているか再度チェックしてください。
焦らずにじっくり取り組む
MEO対策は、対策を行ってもそれが反映されるまでにはかなりの時間がかかります。そのためすぐに結果が出ずとも焦らず、3か月~半年程度のスパンでじっくりコツコツと取り組んでいきましょう。
Googleビジネスプロフィールは充実させる
今回紹介した項目以外にも、Googleビジネスプロフィールには多くの項目があります。店舗情報はユーザーが来店を判断するための重要な情報であるため、どんな項目でもできる限り埋めましょう。また項目を多く埋めることで選定したキーワードとの関連度が上がり、上位表示もされやすくなります。
まとめ
今回は美容室・美容院のMEO対策について、その重要性や具体的な方法、注意点などについて詳しく紹介しました。美容室・美容院などの地域性が高いビジネスはMEOとの相性がとてもよく、無料から始められるため、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
なお「MEO仲人」では、MEO対策企業の一括見積もりが行えます。美容室・美容院の経営でMEOまで手が回らないという方は、ぜひお気軽にご相談ください。