歯医者・歯科医院はその地域性の高さからMEOの相性がよく、高い集客効果が期待できます。そこで今回はMEOとは何か、また具体的な対策方法や、ポイントなどについて詳しく紹介します。
MEO対策会社
MEOとは?
MEOとは、「Map Engine Optimization」の略で、日本語に翻訳すると「マップエンジン最適化」という意味の言葉です。簡単に言えば、GoogleやGoogleマップで「地域名+業種(サービス)」で検索された際、画像のように施設情報をトップに表示させるための施策のことです。
実際に店舗を構えて商品・サービスを提供している企業にとっては、重要なWebマーケティング施策の1つで、集客にも大きな効果が期待できます。ただし、MEO対策は「Googleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)」に施設情報を登録しなければ掲載できません。もしまだ登録が完了していなければ、以下の記事からぜひ登録を行ってください。
歯医者・歯科医院にMEO対策が必要な理由
歯医者・歯科医院がMEO対策を行うべき理由としては、次の5つが挙げられます。
- 直接的な来院に繋がる
- 地域性の高いビジネスとの相性がいい
- Googleのブランド力・シェア率が高い
- MEO対策を行っている医院が少ない
- 無料で始められる
では次の項目で、詳しい理由について見ていきましょう。
直接的な来院に繋がる
そもそもGoogleやGoogleマップで「地域名+歯医者(歯科医院)」と検索される場合、その人は歯医者に行くことが決定しており、具体的にどの歯医者に行くか調べる段階にいると推察できます。そのため上位に医院の情報が表示されれば、直接的な来院が期待できるのです。
また表示される情報が豊富なこともポイント。医院の名前や場所(住所・地図上の位置)、営業時間など来院に必要な情報はもちろん、電話ボタンや予約ボタンなども表示できます。つまり気になる、行きたいと思った場合すぐにアクションを起こせる状態であるため、機会損失が防げます。
地域性の高いビジネスとの相性がいい
ユーザーが来院する歯科医院を決める要素として、口コミや治療内容のほかにも「立地」が挙げられます。これは歯科医院が何度か通う、もしくは定期的に通うことが前提であり、家の近くや駅の近くにあるなど、通いやすさも重要だからです。
そのため医院にとって地域名で検索された際に、存在を強くアピールできるMEO対策との相性は抜群と言えるでしょう。また来院を決める重要な要因に口コミもありますが、MEOでは口コミ対策も行うことが可能です。こちらに関しては、後述する具体的なMEO対策の方法で詳しく紹介します。
Googleのブランド力・シェア率が高い
日経新聞の記事※1によれば、世界の検索エンジンにおけるシェア率は、2022年8月時点でGoogleが92%とほぼ独占状態です。またこの独占状態は日本においても変わりません。
日経新聞の記事で参考にされた、ウェブ解析会社「スタットカウンター」の調査※2によれば、2022年10月時点でGoogleのシェア率は75.96%です。これは世界から見れば低い数値ですが、2位のYahoo!が15.05%であることを考えるとやはり独占状態と言えるでしょう。
また2015年からの調査データ※3の推移をみると、Googleのシェア率は上昇傾向にあり今後も伸びることが予想されます。つまりGoogle持つシェア率やブランド力自体が大きな集客力を持っており、そのGoogle内で対策を行うことで、高い集客効果が期待できるのです。
※1:日本経済新聞「検索サービスとは Googleがシェア92%で独占状態」
※2:StatCounter Global Stats「Search Engine Market Share Japan Oct 2021 – Oct 2022」
※3:StatCounter Global Stats「Search Engine Market Share Japan Jan 2015 – June 2022」
競合となる医院が少ない
たとえばGoogle検索でジャケットを購入したいと思い「ジャケット ブルゾン 黒」と検索したとします。すると、検索結果の上位には楽天やyahoo!ショッピングなど大手の通販サイトが表示され、小規模な通販サイトが表示されることはほとんどありません。
このように、通常のGoogle検索では世界中にある大手企業のサイトと競って上位表示を目指さなければなりません。一方でMEOのように地域名をプラスして検索すると、その地域と関連性のある施設の情報のみが表示されます。この施設情報は、通常の検索結果よりも高い位置に表示されるため、競合になるのは地域のクリニックのみです。
また地域の歯科医院に関しては、まだMEO対策に力を入れているところが少ないのもポイント。今の内からコツコツと対策を行っていくことで、将来的にほかの医院と大きく差をつけ、安定的な集客が見込めるようになります。
無料で始められる
MEO対策を行うのに必須となる「Googleビジネスプロフィール」の登録や管理は完全無料です。また後述する基本的な対策についてもすべて無料で実施できるため、費用が捻出できない方でも安心して取り組めるでしょう。
また対策を行うには多少の手間や時間が必要となりますが、もしこれをMEO代行企業に依頼したとしても費用は月に2~3万円程度程度です。通常の検索結果に広告を表示するリスティング広告の相場が約20~50万円程度であることを考えると、かなりコストが抑えられるでしょう。
MEO対策とポータルサイトの比較
医院の情報や口コミ、予約ができる方法としてはポータルサイトに掲載する方法もあります。ではMEO対策とポータルサイトではどちらの方がいいのか、歯科医院の大手ポータルサイト「EPARK歯科医院」と比較してみましょう。
まずEPARK歯科医院の掲載費用は月額最大41,800円(最低金額は不明)であり、さらにここに従量課金制でシステム利用料がかかります。なおこれは基本料金であり、掲載する写真を大きくするなど集客力を高めたいのであれば、ここからさらにオプション料金がかかります。基本料金が0円のMEO対策と比べるとかなり高額です。
また歯科医院は、前述したように地域性が高く地域名と一緒に検索されるケースがほとんどです。その場合、上の検索結果の画像を見てわかるように先に表示されるのはMEOの情報であり、EPARK歯科医院はその下に表示されるため、注目度もMEOの方が高くなります。

画像出典:株式会社エフェクチュアル「【2021年版 定点調査】口コミ・レビューはどのサービスを参考にする? 行くのをやめる点数、参考にするサービスなど、医療、飲食、理・美容室、リラクゼーション、不動産の5業種を徹底調査!」
くわえて株式会社エフェクチュアルが2021年に発表したアンケートによれば、歯科医院を選ぶ際に参考にする口コミ・レビューは約48%がGoogleマップであり、EPARK歯科医院を大きく突き放しています。
これは前述したように、通いやすいかを地図上で視覚的に確認し、口コミと併せて総合的に判断を行っていることが推察されます。つまり費用・注目度・ニーズの面からも、ポータルサイトよりMEOの方が効果的と考えられるでしょう。
歯医者・歯科医院が行うべきMEO対策の方法
実際に歯医者・歯科医院がMEO対策を実施する方法としては、次のものが挙げられます。
- キーワードの選定
- Googleビジネスプロフィールの充実
- 口コミの数を増やし返信も行う
- 商品情報にメニューを掲載する
- 口コミ対策を行う
- 投稿を定期的に行う
では次の項目で詳しく見ていきましょう。
キーワードの選定
まずは「地域名+業種(サービス)」で検索される際の検索キーワードを選定します。まず初めに思い浮かぶのが「地域名+歯医者or歯科医院」ですが、これは地域によっては競合が多くなり上位が狙いにくい可能性があります。
そのため歯科医院として力を入れている治療内容、たとえば「ホワイトニング」「矯正」「インプラント」などをキーワードに選定するのがおすすめです。歯医者や歯科医院よりも検索する人の数は減りますが、その分上位が狙いやすく競合もさらに減るので、高い集客効果が期待できます。
まずは医院として競合に負けないポイント、アピールしたいポイントはどこかを考えながらキーワードを設定していきましょう。
カテゴリ・説明文の登録
次にカテゴリや説明文を登録します。この時重要なのがMEOにおいて検索順位を決定する要素の1つである「関連度」です。「関連度」とは、検索されたキーワードに対して、その医院がどれだけ近い内容のサービスを提供しているを測定するための指標で、施設情報の内容などを参考にします。
この関連性を高めるには、カテゴリー設定でメインカテゴリーを「歯科医院」に設定するほかにも、サブカテゴリーに先ほど選定したキーワードを登録するのが有効です。また医院の紹介を行う説明文の中にも、選定したキーワードを盛り込むのがおすすめです。詳しい説明文の書き方については以下の記事で紹介しているため、こちらもぜひ参考にしてください。
Googleビジネスプロフィールの充実
ユーザーは、検索でヒットした医院が本当に安心して通えるところなのかを知るためにGoogleビジネスプロフィールに登録された施設情報をチェックします。そのため、ここで紹介されている項目以外もできる限り埋め、医院を紹介する写真を登録してユーザーの不安を解消しましょう。
登録する写真は、医院の外観はもちろん、待合室、治療室など医院の中の様子までわかる写真があるとユーザーに安心してもらえます。どのように登録すればいいかは以下の記事で紹介していますので、こちらも参考にしてください。
口コミの数を増やし返信を行う
恐らく口コミをチェックしたことのある方はわかるかもしれませんが、口コミは数が少ないと信用度が下がります。数人程度の口コミでは個人差が大きいため、極端な意見に偏っている可能性があるからです。
また数が少なければ、そもそも「人気がないのでは?」と思われかねません。口コミを増やす方法として1番簡単なのは、返信を行うことです。口コミに返信をすれば、自分も返事をもらえるかもしれないと投稿数が増えやすくなります。また悪質な口コミに対しても丁寧に返信を行うことで、医院としての誠実さが伝わり、悪質な口コミも投稿されにくくなります。
そのほか口コミの数を増やす方法や、返信のやり方などは以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
商品情報にメニューを掲載する
「商品・サービス」項目には、診療内容の詳細が記載できます。この時も、選定したキーワードを意識しながら提供しているメニューを入力するのがポイントです。
この時、メニューの説明や料金についても簡単に紹介しておくと安心感が高まり、来院につなげやすくなります。画像も添付できるため、治療内容をイメージした清潔感のある写真を用意しましょう。
投稿を定期的に行う
Googleはユーザーに対して、有益な情報を提供する企業を高く評価する傾向にあります。そのため、投稿機能を使って定期的に新しい情報を提供すると、評価が上がり検索順位も上がりやすくなります。
また来院を検討するユーザーはなるべく多くの情報を求めているため、投稿機能でさらに情報を伝えることで来院を促せるでしょう。投稿ではキャンペーン情報なども掲載できるため、より集客力を高められます。投稿機能に関する詳しい情報や投稿の方法については以下の記事で紹介していますので、こちらも参考にしてください。
MEO対策を行う場合の注意点
実際にMEO対策を行う場合は、次のことに注意が必要です。
- 効果が出るまでに時間がかかる
- Googleのガイドラインに違反しない
- NAP情報を一致させる
では次の項目で詳しく見ていきましょう。
効果が出るまでに時間がかかる
Googleビジネスプロフィールの内容を変更したとしても、それをGoogleが確認して内容が反映され、順位が変動するには時間がかかります。また口コミの数を増やすのもMEO対策の1つですが、すぐに大量の口コミが集められるわけではありません。
そのため、MEO対策を行う場合は効果が出るまでに時間がかかることを理解し、結果が出ずとも焦らず、3か月~半年程度の期間でじっくりと取り組んでいきましょう。
Googleのガイドラインに違反しない
Googleでは、Googleビジネスプロフィールの情報に関してガイドラインを設けており、これに違反するものに関しては削除やペナルティが課せられる場合もあります。基本的には、常識の範囲内で情報を登録していれば問題ありませんが、口コミに関しては次のものに注意が必要です。
- 企業が割引、無料の商品やサービスと引き換えに投稿を促したコンテンツ
- 他人、グループ、組織になりすまして投稿または共有されるコンテンツ
参考:Googleヘルプ「禁止および制限されているコンテンツ」
たとえば「口コミ投稿でドリンク1杯タダ!」などがこの禁止事項に該当します。また従業員などによるなりすましの口コミ投稿も禁止されているため、口コミの集め方には十分注意してください。
NAP情報を一致させる
NAP情報とは「会社名(Name)・住所(Address)・電話番号(Phone)」の情報を総称した言葉です。Googleは、Googleビジネスプロフィールに登録されたこれらの情報をもとに、ネット上に同じ情報がどれだけ紹介されているかで知名度を測り、検索結果に反映します。
そのため、もしホームページがある場合は、ホームページに記載されているNAP情報とGoogleビジネスプロフィールに登録されているNAP情報を、半角・全角なども含め完全に一致させましょう。また情報サイトなどに、医院を紹介してもらっている場合や、ポータルサイトに登録している場合もNAP情報を確認し、修正などによって完全に一致させると順位が上がりやすくなります。
まとめ
今回は、歯医者・歯科医院のMEO対策について、具体的な方法や注意点なども交えて紹介しました。歯医者・歯科医院は特に地域性の高いビジネスであり、MEOとの親和性が高いため、ぜひ対策を行って集客力を高めてください。
なお「MEO仲人」では、MEO対策を代行している企業の一括見積もりを行っています。代行を依頼したい場合はぜひお気軽にご相談ください。